インフルエンザの最新検査法

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新たな検査方法

ウイルス検査

従来のインフルエンザ迅速検査キットは、感染初期では検出感度が悪いこと、ぬぐい液を取る時に鼻の奥まで綿棒を入れるので多少の不快感や痛みを自覚すること、などが短所と考えられます。

大人でも鼻の奥まで綿棒を入れられるのは良い気はしないのに、子どもとなると診察室で嫌がって、泣いてしまうことも多いです。

 

そこで、鹿児島大学発祥のベンチャー企業であるスディックスバイオテックは、唾液からインフルエンザウィルスを検出する方法を開発し、早期実用化に向けて認可申請の準備をしているそうです。
唾液であれば鼻の奥まで綿棒を入れる必要もないですし、新しい技術なので従来の検査に比べて50倍以上の精度で感染初期からインフルエンザウィルスを検出できることがわかっています。
新しい技術を簡単に説明します。

 

研究チームはまず人の細胞の表面を構成する糖鎖(とうさ)に注目しました。
インフルエンザウィルスは細胞表面の糖鎖にくっつくことで感染するため、インフルエンザウィルスが付着した糖鎖を特異的に検出することで感染しているかどうかわかるそうです。
そのため新しい方法では、インフルエンザウィルスに感染していれば微量でも糖鎖への付着を検出できるので精度が高くなっています。
インフルエンザウィルスに対する新たな検査方法が実用化されれば、早期診断、早期治療が可能になるため今後に期待が高まります。

 

A型の種類を識別する重要性

ウイルス

インフルエンザウィルスには、主にA型、B型、C型がありますが、流行するのはA型かB型です。

特に、A型は毎年ウィルスの形が変化する可能性が高く、大流行を起こす可能性があります。
また、インフルエンザウイルスは感染すると1個のウィルスが8時間後に100個、16時間後に1万個、24時間後には100万個と驚異的な速さで増殖することがわかっています。
抗インフルエンザ薬は、インフルエンザウィルスの増殖を抑える作用はあるものの、すでに体内に存在するインフルエンザウィルスを消す作用はありません。
つまり、なるべく早く正確に識別して治療を開始する必要があるということです。
特に、免疫力が低くなっている可能性がある子ども、妊婦、高齢者、心臓病や糖尿病、腎臓病などの基礎疾患をもつ患者さんなどはインフルエンザによる症状が悪化することや合併症を引き起こすことがあるので早めの診断が重要になります。

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