インフルエンザウイルスとは|感染・増殖の仕組み
インフルエンザに感染している人のくしゃみや咳には、細かい水分と共にインフルエンザウイルスが含まれます。
くしゃみや咳に含まれるウイルスを吸い込むとインフルエンザに感染する可能性があります。
感染している人の近くにいて直接吸い込まなくても、道路や建物内の地面に一度落ちたウイルスが空気の乾燥などによって舞い上がったものを吸い込めば感染することがあります。
ウイルスが口や鼻から体に侵入すると、まず粘膜に付着します。
粘膜に付着後は、約20分程度で細胞内に侵入します。
1つのウイルスは、8時間後には100個に、16時間後には10,000個に、24時間後には1,000,000個に増殖します。
インフルエンザの潜伏期が短く、大流行を起こす理由の1つに、ウイルスの増殖スピードの速さが挙げられます。
インフルエンザに特徴的な高熱、悪寒、関節痛、倦怠感などの全身症状は、通常は体内のウイルス量が100万個に増殖した時に出るといわれています。
つまり、1つのウイルスに感染してから約24時間後です。
現在クリニックや病院などの医療機関で採用されているインフルエンザウイルス検査キットは、感染後24-48時間後に最も感度が高くなるといわれているので、感染直後だと陽性にならないことがあります。
しかし、医師の判断により症状からインフルエンザが強く疑われる時には治療が開始される場合もあります。